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よしこの乗馬日記 6



                        
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61 鞍目 77日(日)8:20 - 9:00  Northern Crown /R

 陽が出てすごく暑い。ノーザンクラウンに乗るかとLに聞かれた。テイクイットイージーは背中の傷がまたダメになったから乗れないとHが言う。私がきのう乗ったあと休ませないで、長いこと使いまわすからだ。
 馬場では、Kのグルームボーイが、レーンジングの途中で逃げ回るスィフトレディをつかまえようとやっきになっていた。私が柵のところで取り押さえた。それで、そのまま、私が調馬索を始めた。かなりうまく走ってくれた。グルームボーイが、もっと早く走らせようとするが、私は、泥のところですべるとあぶないからやめさせた。私が自分で調教したいのに、横から馬をけしかけるのでちょっと腹が立った。途中左右を付け替えたら、そのあと、走るのに抵抗を示した。頑として動かない。きかん坊の子どもみたいに見えた。目も据わっている。「これだけ走ったんだから、もう十分でしょ!」と言いたげ。私と馬との引っ張り合い。一度は、後ろ足で立ちあがって抵抗。グルームボーイの手前、私は、自分の強さを見せなくては、と思った。私の脅しが利いたのか、馬は走りだした。その後、しばらくして終わった。馬は汗びっしょりだった。よくがんばった。とてもいとおしくて、体全体をぎゅっと抱いてやりたかった。でも首のところにかじりつくしかない。
 Lが、馬装したノーザンクラウンを連れてきて待っていた。最初だけムチがいると思った。Bが持ってきてくれた。一度だけムチを当てると、あとは、自動的に走った。地面にはやや泥があるけれどよく走った。レーンジングでトロットの練習をしていたMさんが終わり、ネパール人の
8歳の坊やが来て、彼女が乗り終わったミスターパーフェクトに乗った。私のトロットの後を彼がついてきた。カンターしてはいけない? とRに聞くと、してもいいよ。でも池側は泥で、そこから走ろうとすると体制が整わないので、その手前の短い距離で。最初カンターが出たときは、Rは柵の向こうの椅子の横にかがんでいたから見ていなかった。それから、何度かトライ。ちょっと出遅れぎみで、カンターが出ずにトロットになる。二度目にカンターが出たときは、見ていてくれた。Mさんが帰ったので、ネパール人の坊やと私の面倒をRがまとめて見てくれた。トロットとsitting trot の繰り返しをRの指令に従って行う。そうやって注意を受けながらやると、レッスンしたという気になる。上達と自信がつくように思う。
 オランダ人のEさんが子どもたちを連れてやってきた。彼女も乗るらしい。Lが担当した。最初はレーンジングでトロットをやって、途中から一人で。子どものときにやっていたらしいからOK。でも、ちょっとぎこちないかな。Rが私と坊やに終わるように言った、私は、最後にジグサグウォークをしてみたいと言った。それから、並んで体操。坊やが、ノーザンクラウンにちょっと乗りたいと言ったので、交換するようなかっこうで私も久しぶりにミスターパーフェクトに乗った。Rは、私がさらに乗るのになんとなく賛成ではない様子だった。疲れていたので早く指導を終えたかったのかもしれない。でも、5分だけ乗った。ミスターパーフェクトがこんなに背の低い馬だとは知らなかった。いちおう、ちゃんとトロットした。ネパール人の坊やはまだ走っていたが、Rは私に止まるように言い、馬を先導して、そのまま外へ。芝生の上で鞍を外し、足を洗った。あとの手入れはグルームボーイがした。自分の馬でないから、Rはやらない。
 それから、グルームボーイ二人も加わって雑談。金曜日、私が8月に主催するキャンプ場の下見に行ったスリヤ・ビナヤクの馬のことを聞かれた。「乗馬料いくらだった?」と言うので、営業しているわけではないことを言った。グルームボーイたちは、その馬のことを知っていた。そこで以前働いていた人がここにいるとのこと。あまりブラシングなどの手入れをされないでいるようなことも。たぶん、蹄鉄をつけていないんじゃないかと私も思う、といった。でも、小さい馬だから、子どもが乗るのにいい。白馬2頭と灰色馬2頭、そして栗毛一頭。みんな小柄。


62鞍目 78日(月) 8:20 ? 9:00  Tale It Easy/R

  Rがテイクイットイージーと一緒に外にいた。ガラントリーは屋敷の庭に閉じ込められていなないている。草を食べさせているのだそう。テイクイットイージーで調馬索の調教をやらせてもらうことになった。あとで乗るから、まず、鞍をつけようとRが言った。はじめはなかなか走らない。Kがやって来て、馬の後ろを追うように小さな円周上を歩けばいいと言い、その見本を見せた。軸足を動かしてはいけないのかな、と思っていたが、調子が出るまでは、歩いて追えばいいのだ。Kは、すぐいなくなった。私があとで乗るのであまり長い運動はさせなかった。
 それから乗ってトロット。カンターしてはいけない? と聞くと、スピードを出さなければいいよ、とRは言う。池側は泥。そこからカーブを切ってと思うが足をとられるので、スピードが出せない。泥を避けて円周を小さくしたが、そうすると走る直線距離が少なくなる。何度かカンターを出した。でも、馬に走りグセがついているので、私がたいして蹴らなくても走る。これは、いけないなあ。私の意思どおりにさせられなくては。カンターが出たらスピードを上げさせないために手綱を強く引く。何度か繰り返した。ちょっと疲れた。それにややこわくなってきた。すると、Rは、「なにかあったら僕が病院へ運んで行くから、安心して乗れ」と変な励まし方。それから、
sitting trot の練習。まだ、バンプしている。肩の力を抜くこと。Rが乗って見本を見せた。最後のほう、ちょっとましになったかなというところまで来た。Rがそれでいい、と言った。でもまだ何か違うような。Rが教えてくれると、いつも何かしら手ごたえと、進歩を感じる。Rは、ときどき座り込んだりして、ああ、つかれているなと思う。日差しが強いのでくらくらするらしい。
 終わったあと、Rが馬をマッサージした。耳と耳のまわりを強くこする。ふ〜ん、なんかプロっぽい。「こうすると気持ちいいらしいよ。テレビの動物もので見た」
馬の足を洗って、背中と腹に水をかけた。それから、タオルで拭いてマッサージ。耳の中に何かいる。タオルできれいにしたが、奥の方はなかなか手が届かない。右耳の奥のひだのなかにダニが2匹いるのをRが見つけて、時間をかけてとる。馬が動かないよう、私が首を押さえていた。ようやくとれた、白くて大きなダニ。
 馬場でのお客さんのこと。きのう、RはMさんにトロットしながらキックすることを熱心に教えていたが、うまく教えられて、お客も満足したのでうれしかったと言った。それから、私がクラブに入る前のことだが、M夫人の親戚の女の子に教えたことも自分としては満足だったと言った。それは、ここでの彼の始めての指導経験。しかし、私はM夫人からは、あまりいい評判を聞いていなかった、「日本に帰るまでに仕上げなくてはいけないと誤解して、無理やりがんがんに教えた」と。私は、彼の思いと、お客の期待のずれを指摘した。それから、M家の子どもたちが彼を敬遠している理由がもうひとつあることが分かった。1ヶ月ほど前、ともみちゃんがブラックコマンドに乗り終わって芝生の所へ来たとき、彼はふざけてその後ろにいきなり飛び乗ったのだそうだ。ブラックコマンドは背が低くておとなしいから、タイミングを合わせれば乗れるらしい。でも、女の子のうしろにいきなりというのはいかにもまずい。ふいとやってしまったあと、申し訳ないことをしたと心から謝ったそうだが、信頼回復には時間がかかる。彼は、自分の子供や姪や甥たちと遊ぶのが好きだから、その調子でいたのだと思う。
 しかし、ブラックコマンドの後ろからいきなり飛び乗りというのは、できるなら私も一度やって見たいものだ。ようするに馬飛びだ。あ、みんなで並んで馬とびをして遊ぼう。鍛えるのは、ジャンプ力だね。 


63鞍目 710日(水)4:005:00  Midnight/K (ひろし1鞍目 Mr.Perfect/K) 

 息子のひろしが今朝到着。ネパールに一週間滞在する。午後早速クラブへ連れて行く。今日が乗馬初体験。
 テイクイットイージーといったのに、グルームボーイはミッドナイトを連れてきた。おまけに、取り逃がして池のほとりまで勝手にいかせてしまった。捕まえて鞍をつけてから、非常にあらっぽいカンターで走り回った。
Bさんに注意されて、トロットのしつけをしたが、それも落ち着きのないスタイル。この子は、馬をたたいたり、大きな声で叱責したり、ちょっと粗野なところがある。
 ひろしがレーンジングでトロットをしている回りを、私は、トロットで走った。カンターはしなかった。なんだか体の中心がゆがんでいるような走り方。鞍がきちんと着いていないのかも知れないと思った。後で聞いたら、
Kは、ミッドナイトの右前足は以前から具合が悪くて、ちょっと長い時間乗るとびっこを引くのだと言った。また、頭をすぐ下に下げる悪癖。歩かせてみたが、あまりよくない。落ち着きのなさを直さないといけない。
 ひろしは、初めてにしては、うまく乗っていた。
BL,グルームボーイたちが並んで見ている。よっぽどすることがないのかもしれない。終わってから雑談。Hは、蹄鉄を熱心に作っていた。BKが、私の買ったかぼちゃのつるの掃除の仕方を教えてくれた。子供のころさんざん手伝いをさせられたのだろう、二人とも手馴れた手つき。教えてもらわなかったら、先の柔らかいところだけでなく、茎全部料理して、硬くてまずい、と思うところだった。かぼちゃのつるは今がシーズン。油いためするとめちゃめちゃおいしい。言ってみれば、ネパールの空心菜ですね。
 今朝、
Rは解雇されていた。勤務条件があわずに。また、RのグルームボーイDが、レーンジング中にミッドナイトに蹴られて額に大怪我。病院に連れて行かれたらしい。


711日(木)

オーナーRの奥さんと赤ちゃんに会う。誕生祝い渡す。乗馬クラブPRのことで、オーナーRと話をする。私にマネージメント手伝ってほしいとのこと。


64鞍 7月12日(金)8:00 − 8:30  Crown Dream  (ひろし2鞍目ゴールデンスター/K)

  Eさん、タティ、ひろしがそれぞれ練習する横を、苦手なクラウンドリームで走らなくてはならなかった。ムチを当ててもなかなか走らない。みんなが見ているのに情けない。後半になってようやく言うことを聞いた。オーナーのRが見ていて、他の馬と交換するか、と言ったが、あえてがんばってみた。これがうまく動かせないと、マネジメントもうまく行かないような気がして。(今朝、オーナーRが、私にマネジメントを全面的に任せたとスタッフに伝えたのだ)Eさんが乗り終わった後のノーザンクラウンに乗ってみる。うそみたいに軽く走る。


65鞍 713日(土)8:00-8:30  Northern Crown

 単純にトロットで走る。MさんがKの指導で、中央にいた。ひろしは、朝早いのが苦手でパス。午後に乗ることに。誰の指導も受けずにただただ馬を走らせていると、Rのいないことが、惜しまれる。彼がいると思って走った。このあたりで、sitting trot!  と指示がはいるかな。今日は、Elite School 生徒たちを乗せたバスが来たのが遅くて、9時半過ぎだったので、オーナーRはイライラしていた。Oさん夫妻来る。奥さんの方はずっと感染性の病気だったよう。
 午後、ひろしが乗っている間、オーナー
R、共同出資者のC氏、会計係りS氏も参加して、私の提出した計画検討。その後、B,Lも交えて、オーナーRと私の話。Kはあまり参加せず、引いていた。


66鞍 714日(日)Britinia  (ひろし3鞍目)

 ブリティニアに初乗り。でも、乗りにくい。背がものすごく高い。オーナーRのお気に入りの馬なので、今まで誰にも乗せなかったらしい。反応のいい馬だが、最近人を乗せていないので、すごくわがままになっているのだと思う。ぜんぜん言うことを聞かない。はなから馬鹿にされている感じ。 


67 鞍 7月15日(月)Northern Crown  (ひろし4鞍目)

 気持ちよく乗れた。ノーザンクラウンは、私をよく知ってくれていると感じる。馬との相性が大事だと思う。ひろしは乗馬パス。ウオールクライミングをして筋肉痛になってしまったそうだ。


68鞍 7月17日(水)8:008:30 Swift Lady  (ひろし5鞍目 Golden Star/K)

  人が多くて、馬の数が足りなくなってきた。Mさんがアダムズチョイスで先に乗っていた。ネパール人カップルが、ノーザンクラウンとイージーストリート。ひろしが、ゴールデンスター。テイクイットイージーはまだ不調。心なしかやせたように思う。もともと貧相な顔だし、映えない子。で、乗る馬にこと欠いてか、私にブラックコマンドにするか? と聞く。いくらなんでも、それは。すると、ブリティニア? あの子には、初乗りで困ったし。あとは、そうだ、スウィフトレディにしよう。と、自分で選んだものの、乗ってみると苦労した。前半はよく走ったのだが、途中で、言うことを聞かなくなった。Kが言うには、馬は、私のことを最初は、いい乗り手だ、と思ったらしいが、途中で、これはたいしたことがないということが、ばれたのではないか。やっぱり、最初にがーんと強くにらみきかせないとすぐなまけようとするんだな。バーを蹴破って外へ出かけたので、Kが、代わって乗ってしつけようとした。しかし、前足を上げて抵抗。庭を走り回った。最後に、馬場にもどって訓練。「お仕置きをしておいたよ」、とKがあとで言った。新しい男性のメンバーがその馬に乗った。


718日(木) ひろし、ネパールを発つ。彼は、結局、5鞍乗った。すべて、Kの指導。今朝、空港まで送って行ったので、鞍なし。


69鞍 719日(金)8:00 - 8:30 a.m. Adam’s Choice

  イブちゃんは、Swift Lady とちがってちゃんと走ってくれた。私にトロットを教えてくれた馬だものね。最初、調子がでるまでは、入り口のところに来ると立ちどまって帰りたいそぶりを見せたが、早めに手綱を引くとおとなしく従うようになった。急転回したとき危うく落ちそうになったが、首にしがみついてセーフ。
 昨日運転手にブーツとヘルメットを届けてもらったはずだが、乗馬クラブになかった。(家の方に届けてあった。)それで、装備なしで乗る。やっぱり、ブーツがあったほうが乗りいいということが分かった。足が痛くなるといけないので、あまり長い時間乗るのはやめた。オーナー
Rは、お尻の皮がむけたそう(数日前の練習しすぎ)
 最近は、馬車を引く練習に借り出されているイブちゃんだが、オーナーRによると、イブは、乗馬に向いているいい馬なので、馬車には別の馬(ガラントリー)をあてようとしているらしい。 Bさん、ミスターパーフェクトにお腹を蹴られて苦しそう。タティちゃんのレーンジングの最中だそう。このところ、事故多い。蹴られた箇所が赤くなっていた。でも、あとで様子を聞いたら何事もなかったそう。


720日(土) ドンチェの山へ一泊。ほとんど雨。

721日(日) ドンチェから早めに帰れたので、午後3時半家を出て乗馬クラブへ。着いたら雨になった。オーナーRからはすでにOKがでているが、サマーキャンペーンのための割引チケットのデザインと枚数をKPに見せて、確認。

722日(月) 一日中大雨。ネパール中雨による被害続出。


70鞍 7月24日(水)9:00 − 9:30  Adam’s Choice

 エベリンとほぼ同じ時間に着く。ヘルメットは譲ってあげる。彼女は、Northern Crownで。タティが端っこでKに指導されてレーンジングをしている。私とエベリンがその周りをぐるぐる。イブちゃんは、とても言うことをよく聞いて、私の指示通りに動く。ほとんど自由自在。

                 


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